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バンリ―村の学校/Banly School

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architecture

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Project Date:   2019.07-2020.02
実施設計
用途:      幼稚園、小学校
所在地:     ソン・ラー省
デザインチーム: 1+1>2
         ホアン・サック・ハオ
         ソン・ブー
         宇佐美喜一郎
構造:      煉瓦造の新築と一部改修
階数:      1F
延面積:     700m2

■ベトナム北部、国境際の地域における建築
近年、ベトナム建築の情報が様々なメディアを通して日本でもみられるようになってきたが、その多くは一年中熱帯モンスーン気候の中部と南部における建築の情報が多い。
これらと比較すると、北部は年間の気温差が激しく、四季があるので、建築の環境性能に対してより工夫が必要である。特に、国境際の地域は山脈や河川等、豊富な自然が多くみられるが土砂災害や河川の氾濫も多い。したがって、このような地域の建築は、敷地の環境に合わせて材料は敷地周辺で産出されるモノを用いて、その地域の人々と共に簡単な方法で共につくることが重要であると思う。近年、政府による貧困削減事業が行われているが、この地域は中央行政の遠隔地かつ危険なで山岳地帯であるため、貧困削減事業が行き届いておらず、学校の数は不足していた。教育と健康の促進に重点を置くよと建築事務所の働きかけによりプロジェクトが開始した。

■ 地場素材によるローコストスクール
首都ハノイ市から西に位置するソンラー省Chieng Khoang Communeにおける少数民族タイ族が住むBan Ly村の学校のリノベーションである。総工費約130,000USD(税別。内60,000USDが寄付)のローコストスクールの設計監理を担当した。
コスト削減のため、既存の二棟の建物は、一つは建物の状態をもとに計画に再利用し、もう一棟は施工中にローカルワーカーが生活する現場事務所として活用した。また、建築物の全体に周辺の敷地で産出される土を用いて現場周辺の空地で生産するアースブリックを使用しており、この材料は二酸化炭素排出量の削減や、断熱性の向上に寄与し、内部環境を夏は涼しく、冬は暖かく保ちます。施工の際は、建築家の指導のもと村人らも共に工事に参加した。単純な形のボリューム群と、タイ族の民芸物の色使いを踏襲したカラフルなドアや軽いスチール折板の屋根が、子供たちに親しみや躍動感を与えることを意図した。
(写真:ソン・ヴュ)

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